バシュラール.G『夢想の詩学』(2)

わたしのような孤独な現象学者、全面的に孤独な現象学者にとって資料が豊富になってくる。この現象学者は、書物のなかで眠りこけている無数のイマージュを契機として、みずからの詩的意識を覚醒させることができる。この現象学者は詩のイマージュによる、ユジェーヌ・ミンコフスキーによってじつにたくみに規定された現象学的〈反響retentissement〉と同じいみで反響をおこなうであろう。(p20)