研究

富士谷御杖における〈言語認識〉

1.序論―御杖研究の問題点 富士谷御杖(1768ー1823) は、近世の国学者たちの中でも、彼自身が打ち立てた独自の説を基盤とした歌論とその古典解釈によってその名が知られている人物である。本報告で私はその富士谷御杖の思想を題材の中心として取り上げるわ…

 儒家言語論における〈声気〉と〈身体〉―戴震と皆川淇園―

レジュメは以下からダウンロードできます。1.宇宙生成の淵源としての〈気〉まず本報告で重要な位置を占める〈気〉という概念について確認しておく必要があろう。〈気〉をめぐる定義については、様々な見解があるにせよ、ひとまず〈気〉とは、万物を生成す…

 近世儒家言語論と国学言語論における〈音義〉分析の位相

興味のある方はPDFファイルでダウンロードして下さい。 1. はじめに◎ 皆川淇園・富士谷成章・富士谷御杖 →従来の研究を振り返ると、竹岡正夫(1963)・戸川芳郎(1980)・櫻井進(1982・1983)・野口武彦(1993)・浜田秀(2000・2002)・肱岡泰典(1996)などにより、皆川…

 〈詩〉と〈歌〉をめぐる〈共時性〉への考察―儒家言語論と国学言語論の「時空間」

興味のある方はPDFファイルでダウンロードして下さい。1.問題設定これまでの国学における歌論をめぐる研究は、本居宣長の「もののあはれ」論を頂点にして考えられてきた。→そのような議論から、抜け出すための模索。日本文学研究を参照にすれば、漢詩論と歌…