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 モロー.P=F『スピノザ入門』(1)

スピノザ入門 (文庫クセジュ)

スピノザ入門 (文庫クセジュ)

  • 作者: ピエール=フランソワモロー,Pierre‐Francois Moreau,松田克進,樋口善郎
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2008/08
  • メディア: 単行本
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宗教的側面から見れば、異端尋問所は一つの理論を必ずしも貫徹したわけではなく、改宗をほとんど重視しなかった。異端尋問所が意を砕いたのは、むしろ〔新しい〕キリスト教徒のうちにユダヤ教のうちにユダヤ教の痕跡がないかどうかを調査することである。その圧力は十六世紀と十七世紀に強まる。拷問によって告訴・密告・告白させるという手段で、次のような危険を暴きだそうとしたのである。すなわち、実在するのか空想にすぎないかはともかく、「マラーノ」たち(〔豚を意味するスペイン語であり、〕新キリスト教徒を指す蔑称)が、「秘密のユダヤ教信仰」によってカトリック信仰にもたらしている危険である。十七世紀初頭より、〔ユダヤ教信仰を〕疑われているあるいは疑われる恐れのある人びとの大勢が逃亡し、ハンブルクアムステルダムに逃げ場を求めた。(p28-p29)