スピノザ.B.D『スピノザ往復書簡集』(1)

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「書簡二 スピノザからオルデンブルク」より。

私は神を、各々が自己の類において無限で最高完全な無限数の属性から成る実有であると定義します。この際注意していただきたいのは、私が属性ということを、それ自身において考えられるいっさいのものと解していること、従ってそうした物の概念は他の物の概念を含まないということです。例えば、延長はそれ自身に依ってまたそれ自身において考えられますが、運動はそうではありません。運動は他の物の中において考えられ、その概念は延長を含むからです。尚、神についての上述の定義が真であることは、私が神を、絶対に最高完全で無限な実有と解することが明らかであります。そしてこうした実有が存在することは、その定義から容易に証明されます。(p16)