浅野俊哉『スピノザー共同性のポリティクス』(4)

身体は無数の諸部分から成り立っているがゆえに、それは外の諸力は、身体に悲しみの感情をもたらす場合もあれば、喜びをもたらす場合もある。しかし、人間は自らの活動力を増大する外の力と多かれ少なかれ合致している以上、個人の主観性を越えたより大きな身体 [copus]を常に/すでに形成している。しかもこの身体[corpus]を常に/すでに形成している。しかもこの身体は、人間の力能の合成しあった身体というだけでなく、「多数者の力能[potentia multiudiudinsnditudinis]によって規定されるこの権利は、通常Imperim〔国家・統治権・政府〕と呼ばれる」という言明からも分かるように、スピノザにとっては一つの〈政体〉〔corpus〕〉でもあった。(p73)