浅野俊哉『スピノザ―共同性のポリティクス』(3)

ドゥルーズスピノザと共にこう語るとき、私たちは、一つの「実験」を促されているかもしれない。私たちは、一つの身体、一つの心が、ある出会いにおいて、ある出会いにおいて、ある組み込みにおいて、ある結びつき会いにおいて、何をなし得るかあらかじめ知らない。したがって私たちは、「意識に還元されない思考の力」を通して、どのような関係のもとで、自らの情動が最大限の肯定を表出し得るかを、そのつど確かめていかねばならないのである。(p48)