ハラウェイ.D『猿と女とサイボーグ』(4)

ヤーキーズは、彼のその後の人間工学の仕事を深く貫くことになるテーマを編み出した。……ヤーキーズは、人事研究という、産業における人的ファクターを扱う研究を、新時代の鍵を握る新しい分野だとみなしていた。「人間工学が、今後まもなく、実践活動の重要な形態として明確な位置を占めるようになると信じる理由はいくらでもある」(p.57)。産業システムは、奴隷制度から賃金システムに、そして協調に基づく現在のシステムへと発展してきたのであり、今ようやく、個人という価値を真に発揮させることができるようになったのだ――ヤーキーズはそう考えた。(p111)