ガタリ.F『分裂分析的地図作成法』(5)

ふるいの役目は、共立性の獲得のもろもろのシークェンスにある程度の安定性を与えることであり、多数性の役目は、脱交叉が停滞したときに、考察しているアジャンスマンを重複雑性の準拠によって《再充電する》ことである。脱交叉の体制のもとにとどまる限り、ふるいはカオスに戻り続けるが、交叉の体制のもとでは、結合が優位な場合はわれわれが行われて新しい実体的構成が無限に増殖しうる。したがって次のことを見失ってはならない。すなわち、交叉の体制と脱交叉の体制は相互に絶えず含み合っていて、その結果、交叉が優位な場合はわれわれわれは可能的なものの区域に入り、反対に脱交叉が優位な場合はわれわれは潜在的なものの区域に閉じ込められる。(pp172)