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近代日本仏教

大谷栄一『近代仏教という視座』

近代仏教という視座―戦争・アジア・社会主義作者: 大谷栄一出版社/メーカー: ぺりかん社発売日: 2012/04メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (2件) を見る ビリーフ重視の「仏教」観は、もちろん、研究者だけの問題ではない。「狭…

ケテラー.ジェームス.E『邪教/殉教の明治』(5)

明治時代のイデオローグたちが企てたことは、公共意識、現代風にいえば「常識」を創出することであり、それは断固たる歴史的必然性として方向づけられたり、あるいは方向を修正できるものであった。明治という革命的な危機情況の最中に過去から呼び覚まされ…

ケテラー.ジェームス.E『邪教/殉教の明治』(4)

一方の西本願寺は、幕府との直接的な結びつきがないわけではなかったが、その政治的立場は「尊王攘夷」のスローガンの下に結集した人々に近いものであった。しかし、西本願寺は抜け目なく、このスローガンに少し手を加えてそれを前面に押し出した――「尊王護…

ケテラー.ジェームス.E『邪教/殉教の明治』(3)

幕府軍が敗退する以前、西本願寺と東本願寺は政治的領域では互いに対立する立場にあった。東本願寺は徳川家康が一七世紀に建立したものであり、つい最近の二度の火災(一八五八年と一八六四年)に際しては幕府からかなりの支援を受けて再建を果たしており、…

ケテラー.ジェームス.E『邪教/殉教の明治』(2)

明治期仏教の研究者たちの間では、つまらない一律的解釈が行われている。それに対する失望が生じるのは、既存の研究には厳密さが欠けているからではない。……このような一律的な解釈の収まりの悪さが瞭然となるのは、こうした歴史家たち(とくに二〇世紀初頭…

ケテラー.ジェームス.E『邪教/殉教の明治』(1)

邪教/殉教の明治―廃仏毀釈と近代仏教作者: ジェームス・E.ケテラー,James Edward Ketelaar,岡田正彦出版社/メーカー: ぺりかん社発売日: 2006/04メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (7件) を見る Of Heretics and Martyrs in Meij…

オリオン・クラウタウ『近代日本思想としての仏教史学』(2)

辻が提示した近世仏教像は、仏教が新たな時代に適応するために僧侶が拠らざるべき事柄、採らざるべき態度、なさざるべき行為であったとも言える。近代と一致しないと考えられた近世仏教像を、辻が体系的に描いた背景には、彼の同時代の僧侶に対する厳しい批…

オリオン・クラウタウ『近代日本思想としての仏教史学』(1)

近代日本思想としての仏教史学作者: オリオンクラウタウ,Orion Klautau出版社/メーカー: 法藏館発売日: 2012/09メディア: 単行本この商品を含むブログを見る そもそも「近世は仏教衰微の時代」という言説は――事実としての是非は別として――明治初期の廃仏毀釈…