2013-12-25から1日間の記事一覧

アガンベン.G『ホモ・サケル』(1)

ホモ・サケル 主権権力と剥き出しの生 作者: ジョルジョアガンベン,Giorgio Agamben,高桑和巳 出版社/メーカー: 以文社 発売日: 2007/04/10 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 72回 この商品を含むブログ (19件) を見る Homo Sacer 作者: Giorgio Agambe…

アガンベン.G『ホモ・サケル』(2)

例外関係は、一つの締め出し関係である。実のところ、締め出された者は、単に法の外に置かれて法の外に置かれて法と無関係なものとされるのではない。彼は法によって締め出され遺棄されるのであり、生と法、外と内が混同されるこの境界線に露出され危険にさ…

アガンベン.G『ホモ・サケル』(3)

現代が思考に課している務めとは、意味のない効力としての法を、極端かつ乗り越え不可能な形式として単に認めることではありえない。そのような認識にとどまる思考はすべて、我々が主権の逆説(あるいは主権的締め出し)と定義づけた存在論的構造を反復する…

アガンベン.G『ホモ・サケル』(4)

我々は今日、人道的なものと政治的なものが分離されているという状況を経験しているが、これは人権と市民権の分裂の様相である。今日、超国家組織の活動としだいに並ぶようになっている人道的組織も、結局は人間の生を、剥き出しの生ないしは聖なる生という…

アガンベン.G『ホモ・サケル』(5)

難民という概念(および難民が表象する生の形象)を人権概念からきっぱりと分離しなければならない。また、人権の命運を近代国民国家の命運と結びつけるアーレントのテーゼ、近代国民国家の衰退と危機は必然的に人権が使いものにならなくなっていることを含…