読了本

 

 本書は、むしろ江戸文学の研究者・大学院生に読んで欲しいと感じました。

高山さんが書いた論文は、ほとんど読んできたつもりですが、本書が荻生徂徠と徂徠学以後の統治術としての「礼楽」と「修辞」(文彩)の議論を、「接人」(人に接る)としての制度構想がいかになされてきたのか、ということを主題にして、第一部では、荻生徂徠から会沢正志斎に至る「礼楽」論の構想、もう一方では、古文辞学流行の影で、忘れ去れた、統治術としての「修辞」論の問題に焦点を当てて、荻生徂徠から、賀茂真淵本居宣長富士谷御杖への流れる思想史を描写しており、非常に勉強になりました。

特に富士谷御杖の「倒語」論を、表現をいかに制度化するか、という御杖の視点の有効性を考察した議論は興味深いものでした。また、従来の江戸文学研究が、中村幸彦による「人情の解放」という視座からいまだに逃れられていないことにも言及しており、より広く読まれてもいいのではないか、と感じた次第です。

買い直した本

 

江戸社会と国学―原郷への回帰

江戸社会と国学―原郷への回帰

 

 

 

水戸イデオロギー―徳川後期の言説・改革・叛乱

水戸イデオロギー―徳川後期の言説・改革・叛乱

 

 山本嘉将『香川景樹論』(育英書院、1942年)。

実方清『香川景樹』(三省堂、1942年)。

黒岩一郎『香川景樹の研究』文教書院、1957年)。

黒岩さんの本は、勢いです。

見つかりました

一昨日、障害者手帳を落としてしまったのですが、昨日バス会社から連絡があり、見つかりました。今日、仕事終わったら取りに行きます。読書を再開したのですが、仕事終わった後で読んでも体力続かないので、土日に時間見つけて読み直そうかと思っています。

聴覚過敏を緩和するために

聴覚過敏は、障害特性上、一生治らないものですが、自分が少しでも心掛けていれば、徐々に緩和することは可能です。

まずは安定した服薬。聴覚過敏により、自分にストレス負荷がかかりすぎている時は、心に不調があるサインです。そのためには服薬で根気強く、治療を続けること。

外部の雑音は遮断することは、出来ませんが、ほとんどが陰口をたたく人が悪いので、気にしないような、メンタル面を持つことで、緩和は可能です。

最近は、聴覚過敏は緩和しているので、少し体調が安定しているのかもしれません。